自動車の査定は、非常に手間と時間がかかる業務です。
査定金額を決定するために集めなければならない情報が多く、また本部や店舗に確認を取ったり連絡をしたりと、踏むべきプロセスが多いのが査定の難点、といえます。
自動車の買取では、他社に見劣りする金額を提示するようだと買い取れないし、反対に車の価値を見誤って、必要以上に高価で買い取ってしまう状況もあるのではないでしょうか。
本記事では、自動車の査定・買取業務の効率化が期待できる、自動車買取査定システムについて解説します。
加えて、査定・買取システムを特徴や機能をまとめて紹介しており、またメリット・デメリットについても解説しているため、比較検討に役立てる内容になっています。

業務の効率化を図ることが可能になる【車査定・買取システム】

冒頭で解説した通り、自動車査定は非常に手間と時間がかかる業務です。
自動車買取では、買取金額の設定・提示が重要で、常に頭を悩ませている方も多いと思われます。
これらを効率化し、スピードアップさせるのが、車査定・買取システムです。
車査定・買取システムを使えば、以下のような課題を解決できます。
・買取相場がわからず、査定に時間がかかる
・査定した情報が紙ベースで、リアルタイムで査定情報の共有ができない
・リサイクル料金や、抵当権・盗難車に該当しないことの調査に手間がかかる
・担当者によって評価点が違う
なお、車の査定・買取を行うために必要な車検証の登録は、QRコード読み取り機能を使って簡単に素早く行えます。

車査定・買取システムとアプリ

ここでは、車査定・買取システムとアプリを紹介します。
それぞれのシステムの特徴や強みの違いについて解説しているため、比較検討に役立つでしょう。
加えて、無料で使えるオンライン事故車査定シミュレーションツールも紹介します。
事故車は、国内では「縁起が悪い」とされており、敬遠されがちですが、海外の方にはネガティブ要素は少なく、ニーズがあるリユース資源と認識されているのです。
このように、事故車にも価値があり、その価値を無料で査定シュミレーションができるのが、紹介するツールです。
ぜひ参考にしてください。

〇有料の車査定・買取システム

まず、有料の車査定・買取システムから紹介します。
紹介するのは次の6つのシステムです。
・カー辞典システム
・insmart system
・JAAI-Net
・買取PRO
・JOCAR
・OFFENSE.NET
それぞれ詳しく解説します。

カー辞典査定システム

カー辞典査定システムは、スマホ査定ができるWeb自動車査定・買取システムです。
カー辞典査定システムは、グレードにおける装備差分を写真とテキストで表示します。
豊富な写真と細かいグレード情報で、グレード間違いによる査定ミスを大幅に削減可能です。
さらにプライシング担当者・査定担当者の成績管理、分析が出来ます。
スマホ査定機能では、音声入力機能が搭載されており、従来の手間がかかる査定用紙への記入をなくせます。
タッチ画面入力にも対応し、従来の手書き査定用紙は写真転送可能です。
車検証登録では、車検証にある5つのQRコードを一括読み込みでき、車検証情報登録作業を効率化できます。
グレード別の装備差分を写真とテキストで表示可能です。
豊富な写真と細かいグレード情報で、グレード間違いによる査定ミスの低減が図れます。
※カー辞典査定システムを利用する場合、まず始めに「カー辞典」(5,000円/月)の契約が必要です。

特徴 スマホ査定ができるWebシステム
対応端末 インターネットに接続できるすべてのデバイス
料金 ・本部PC 1ID+スマホ査定1ID=14,000円/月(税別)

・スマホ査定1ID=1ID 1,500円/月(税別)

※5IDまで1IDあたり1,500円、6ID以上は1IDあたり2,800円

・1か月無償お試し期間あり

insmart system

insmart systemは、車・中古車・車両の査定管理Saas(インターネット経由で利用できるソフトウェア)システムです。
insmart systemでは、車検証のQRコードを読み込むだけで車両価格の算出・査定ができ、独自車種マスタより車両基本情報が反映されるため、大幅に査定時間を短縮できます。
また、リアルタイムで査定情報の社内共有が可能です。
査定情報をデータで管理するため、システム上で閲覧・印刷が可能で、場所と時間を問いません。
独自AI機能搭載で評価点の自動算出が可能で、評価点の算出がスムーズになります。
上記の機能のほかにも、
・オークション相場算出機能
・車両データ共有・外部連携機能
・リサイクル料金・抵当権、盗難車検索機能
が搭載されています。
オークション相場算出機能では、ふたつのプライシングサポートが利用できて、リアルタイムでの価格算出が可能です。
全国FCチェーンのプライシングセンターにより、買取価格をアウトソーシングできます。
車両データ共有・外部連携機能としては、データはクラウドで管理できるので、書類の管理、印刷などの時間や手間、紛失のリスクがなくなります。
また査定した車両を外部連携することができ、カーセンサーなどの小売媒体サイトへの掲載、車両情報のリアルタイム連携が可能です。
insmart systemは、自動車検査協会と連携しており、抵当権・盗難車情報をリアルタイムで検索し、リスクヘッジが可能となります。
リサイクル料金は、自動車リサイクルシステムからの情報を表示・算出可能です。

特徴 車・中古車・車両の査定管理ができるクラウドシステム
対応端末 スマホ、タブレット端末
料金 要問合せ

JAAI-Net

JAAI-Netは、会員制度のインターネットによる中古車情報提供システムです。
JAAI-Netでは、平成7年度発売以降の国産車・輸入車の車両情報を簡単に素早く検索できます。
車の型式や指定番号、類別区分番号から車種やグレードの候補を検索できるシステムです。
標準グレード車や特別仕様車の車両諸元情報をはじめ、型式情報・新車価格・装備品情報・販売時期・モデルチェンジ時期などの情報も掲載されています。
価格ガイドブックの情報も掲載され、車両情報詳細画面からワンクリックで小売・卸売の価格情報を閲覧できます。
車両情報表示画面のレイアウトは、見やすい表示形式に設定されています。

特徴 会員制度の中古車情報提供システム
対応端末 Windows PC

iOS

料金 ※年間契約のみ

・入会金10,450円(税込)

・査定業務実施店の場合の料金

1ID・・・28,950円(税込)

2ID・・・26,290円(税込)

3ID・・・32,560円(税込)

4ID・・・37,730円(税込)

5ID・・・41,910円(税込)

以降、1件増えるごとにプラス4180円(税込)

買取PRO

買取PROは、買取案件を一元管理できるWebシステムです。
買取業務のすべてを一元管理することで、業務効率の向上が期待できます。
各買取案件の予定と、営業担当者のスケジュールを一元化できるため、進捗管理のコストを軽減することが可能です。
買取PROでは、ネットからの査定依頼情報をひとつのシステムで管理できるため、従来の各媒体での管理画面で個別に管理していた査定依頼情報を一括集計して管理できます。
プライシング担当の専任化で、顧客対応スタッフと分業化でき、買取案件の利益率向上が期待できます。
成約情報を販売管理システムに連携可能で、成約した車両情報はそのまま仕入情報として基幹システムに連携でき、入力工数の軽減により本業に注力できるでしょう。
買取PROでの査定は、スマホアプリを利用します。
車検証QRコード読み取り機能が搭載されており、車検証情報の入力を省略でき、あわせて装備・車両写真・査定表をアプリで作成可能です。
査定スケジュール登録ができ、システムはスマホとパソコンが連動しているため、予定登録するとすぐに共有でき、連絡ミスの削減が図れます。
買取業務から再販に向けての業務一元化には、基幹システムである「extreme」と併用がおすすめです。

特徴 買取案件のすべてを一元化できるWebシステム
対応端末 PC端末(Google Chrome、FireFox推奨)

スマホ(Android、iOSに対応)

料金 ・導入費用35万円→今なら初期費用無料

・3万円/月※1店舗あたり

・スマホアプリライセンス2000円/月※利用1台あたり

JOCAR

JOCARは、整備業務管理・自動車販売管理・営業管理をクラウド化したシステムです。
インターネット環境さえあれば、いつでもどこでも利用できます。
iPad・iPhoneでも利用できるため、情報共有を容易にし、複数店舗の展開にも柔軟に対応できるのが強みです。
JOCARの買取機能を利用すれば、全社員での商談状況の把握(顧客情報、車両情報、提示金額、査定予定、買取予定日)が容易となり、顧客への対応力で他店との差別化が期待できます。
常に最新のプログラムに更新するため、法改正に素早く対応します。
入力された情報はリアルタイムで確認・共有できるため、業務効率化を図れるでしょう。
また、新規ユーザーを増やす際にも、ID発行のみで対応(有料)でき、業務拡張時も迅速に対応できます。
システム利用の際は、レンタル方式で契約するため、リース契約などの長期拘束がなく、経済状況の変化に柔軟に対応できます。
JOCARは、入力したデータはすべて自動連動でき、商談・整備履歴、問い合わせ履歴など、顧客との取引を自動で生成し、リアルタイムで共有可能です。
JOCARデータセンターでは、24時間365日監視体制や障害対策を実施しており、セキュリティ面が強固なため安心です。

特徴 自動車販売・整備業務管理・営業管理をクラウド化したシステム
対応端末 インターネットに接続できるすべてのデバイス
料金 要問合せ

OFFENSE.NET

OFFENSE.NETは、中古車買取・販売管理システムのWEBアプリケーションシステムです。
OFFENSE.NETの主な機能は以下の通りです。
・仕入情報や在庫情報をインターネットで一元管理
・顧客個人情報の管理
・営業マンを支援する、後追日程を表示するカレンダー機能
・年賀状、ダイレクトメール印刷をブラウザ上から可能
・顧客アンケート管理
・データサーバにはSSL(暗号化)を含む、多くのセキュリティ機能を装備
OFFENSE.NETは、2009年に「カータウンjp」と、中古車サイトによるインターネット広告と、顧客・販売管理システムによる利便性の一体化を図る事で、中古車販売業者の業務効率および効果向上に向け、業務提携しました。
OFFENSE.NETは、中古車販売会社のASP・SaaS型の基幹業務として100社以上に運用されていましたが、現在ではサービスは終了しています。

〇無料で使える「オンライン事故車査定シミュレーションツール」

このツールを提供している企業「TAU」では、世界124か国に独自販路を持っており、事故車の高価買取が可能です。
世界では、事故車は価値のあるリユース資源と認識されているため、海外の方は事故車を修理して乗ることに抵抗がありません。
さらに、事故車には修理が必要ですが、海外では人件費や部品の費用など、修理全体にかかるコストが抑えられるため、ビジネスが成立します。
オンライン事故車査定シミュレーションには、車両情報の入力と、損傷情報の入力が必要です。
車両情報の入力では、
・メーカー
・車種
・形式
・グレード
・年式
・走行距離
・色
を入力します。
続いて、損傷情報入力では、
・車の全方向について損傷があるか
・エアバックの展開数
・足回り損傷数
・エンジン状態
・水没の有無
・横転の有無
を入力後、「買取金額を見る」ボタンを押下すると、査定金額が表示されます。
事故車の査定には、TAUがおすすめです。

〇車査定・買取アプリ

次は、車査定・買取アプリの紹介です。
紹介するのはふたつの業務用査定アプリです。
アプリの利用には、別途契約が必要、とされています。

サテロク

サテロクは、株式会社オークネットが提供する自動車ディーラー様向けの全く新しい中古車査定・登録のアプリです。
車両検査専門会社AISのノウハウが取り入れられており、従来の中古車査定・登録の手間を軽減でき、さらに日本全国のオートオークション流通相場より統計的に算出した査定価格を表示できます。
サテロクは、査定用本部管理ウェブサイトとの連携により、遠隔での査定情報の確認、下取(買取)価格の指示を行うことが可能です。
車検証情報はQRコード読み取りによる一括情報入力と、車両の特徴選択により、グレード判定をサポートします。
撮影・貼付作業を簡易化する連続撮影機能により、オプション装備画像や車両ダメージ画像などを、スムーズに貼り付けることが可能です。
相場情報を参照でき、入力データから参考査定価格を確認できます。
なお、このアプリは一般の方の利用はできず、またダウンロードしただけでは利用できません。
このアプリをご利用するには別途、株式会社オークネットとの契約が必要です。

特徴 査定要本部管理サイトとの連携により、業務効率化が図れるスマホアプリ
対応端末 Android、iOS
料金 要問合せ

・査定アプリのダウンロードは無料

・無料トライアルあり

中古車買取査定アプリ

中古車買取査定アプリは、中古車買取査定専用アプリで、アップルオートネットワーク株式会社と契約を交わしている加盟店専用のアプリです。
中古車買取査定アプリは、従来の査定表を使わずにスマホだけで中古車の買取車輌の査定が可能なアプリケーションです。
ホームメニューよりQRコード読み取りを選択すれば、iPhoneのカメラより車輌情報を読み込み、入力の手間を省けます。
特徴的な機能として、買取車輌の画像保存や、車両展開図編集機能、査定情報呼び出し/編集機能に加え、スピーディーに買取価格の相談ができるチャット機能も搭載されています。スマホひとつで買取査定に関する業務の一元管理が可能です。

特徴 業務用買取査定専用アプリ
対応端末 iOS
料金 要問合せ

車査定・買取システムやアプリを導入するメリット・デメリットと便利な機能

紹介してきた車査定・買取システムには、業務効率化に役立つさまざまな機能が搭載されています。
ここでは改めて、車査定・買取システムやアプリを導入するメリットを解説します。

〇車査定・買取システムを導入するメリット

車査定・買取システムを導入するメリットを解説します。
各システムで共通しているメリットは以下の3つです。
・車両情報をすぐに検索・照会できる
・買取相場に合わせた査定ができる
・標準グレード・特別仕様車などの細かいグレード判断が可能
車両情報の検索・照会は、少ない操作で素早く行えます。
システムに搭載された車両情報から、買取相場に合わせた査定が可能です。
査定に必要な細かいグレード判断が可能で、査定相場に見合った査定を、担当者が変わっても同じ評価点が付けられます。

〇便利な機能

自動車査定・買取システムの便利な機能として挙げられるのは、次の3つです。
・QRコードを読み込むだけで車検証登録
・査定書がオンラインで共有できる
・スマホで操作が可能
それぞれ解説します。

QRコードを読み込むだけで車検証登録

お手持ちのスマートフォンでQRコードを読み込むだけなので、車検証登録の手間が格段に解消されます。

査定書がオンラインで共有できる

紙ベースでFAXで本部とやり取りすることと比較すると、業務効率の向上が見込めます。

スマホで操作が可能

入力操作がスマホに対応していると、インターネット環境さえあれば業務を遂行できるため、業務効率化が期待できます。

〇車査定・買取アプリを導入するメリットとデメリット

車査定・買取アプリを導入するメリットを挙げます。
・QRコード読み取り機能による一括情報登録が可能で車両情報の入力工数削減
・査定情報の共有がリアルタイムで行える
・インターネット環境があれば場所と時間を選ばない
・スマホのみで査定業務が完結
・査定担当者による、査定価格のバラつきを抑える
上記により、業務効率化やコスト削減、売上アップが期待できます。
デメリットを挙げるならば、インターネット環境が必要なことでしょう。
ただし現代では、インターネット環境が整備されている会社・施設は珍しくなく、既存の設備でアプリの導入が実現可能ではないでしょうか。
また、コストがかかることもデメリットです。
しかし機能面を考えれば、コストに見合うまたは、それ以上の効率化が期待できます。

まとめ

車査定・買取システムならびにアプリを導入すれば、査定業務を大幅に効率化できます。
それぞれ、強みや搭載機能が異なるため、比較検討が必要です。
本記事を参照し、お役立てください。
システムによっては、無料お試しができるシステムがあるため、導入前に機能を体験するのがおすすめです。
末筆ではありますが、貴社の業務効率化成功と、ますますの事業発展を祈念しております。