街中を走る車を眺めていても、軽自動車の多さに気づくのではないでしょうか。

日本ならではの自動車規格である軽自動車ですが、日本ではなぜこれだけ軽自動車が売れているのでしょうか?

軽自動車が売れる理由としては、次のようなものが挙げられます。

・維持費が安い
・小回りがきく
・比較的燃費が良い

今回は、日本における軽自動車の現状と、売れる理由や車種についてご紹介いたします。

普及率などを見ると、その人気ぶりがよくわかるのではないでしょうか。

国内の軽自動車の普及率

まずは、国内における軽自動車の普及率を見ていきましょう。

軽自動車検査協会によれば、令和3年時点での普及率は全登録自動車のうち39.9%を占めています。

グラフを見ると、年々軽自動車の占める割合が増えてきているのがわかります。

都道府県別に見ると、令和4年3月末現在で高知や長崎、和歌山をはじめとした10県ではなんと50%を超えているのです。
(参考:軽自動車検査協会ホームページ )

 

軽自動車の魅力の一つとして、維持コストの低さが挙げられます。

車離れが進むとは言え、車社会である地方在住者にとって、自動車は無くてはならないものです。

「車は必要だけど、安く持てるものが良い」 と考えたとき、真っ先に候補に上がるのは軽自動車か小型ハイブリッド車ではないでしょうか。

その点を考慮すれば、今後は軽自動車と小型ハイブリッド車が多くのシェアを占めてくると予測できます。

国内の軽自動車の需要は?

国内における軽自動車の需要はどうなっているのでしょうか。

以前に比べると軽自動車の室内空間が広くなり、4名乗車時でも快適性が向上しています。

小型の普通自動車にも引けをとらないほどで、モノによっては軽自動車のほうが販売価格が高いものもあります。

さらに核家族化が進んでいることや、高齢世帯が増えていることもあり、低コストで維持できる軽自動車の需要はどんどん増えていると言っていいでしょう。

また、さきほども紹介した軽自動車検査協会の資料によれば、年々軽自動車の割合・登録台数共に増えていることがわかります。

この傾向は今後もしばらくは続いていくと予想されます。

人気の軽自動車車種はなに?

令和4年3月の軽自動車の車種別販売台数を見ると、室内空間が広く確保された、いわゆる「軽スーパーハイトワゴン」が売れていることがわかります。

もちろんそれ以外にも魅力ある車種が上位にいますので、それぞれの人気車種についてご紹介していきます。

◯HONDA・N-BOX

令和4年3月の軽自動車新車販売台数が最も多かったのは、軽スーパーハイトワゴンに分類されるN-BOXです。

同じカテゴリーでは、2位に日産・ルークス、3位にスズキ・スペーシアがランクインするなど、その人気ぶりが伺えます。

中でもN-BOXは群を抜いて売れています。

居住性の広さと積載性が売りのため、4人家族ならこれで必要十分な大きさです。

加速が不安な人にも、ターボタイプの設定があるのでバリエーションがあってご安心いただけるのではないでしょうか。

◯ダイハツ・ムーヴ

軽ハイトワゴンタイプであるムーヴの、令和4年3月のランキングは第6位です。

かねてよりある軽ハイトワゴンタイプの車の人気は根強いものがあり、同タイプのダイハツ・タントが4位、スズキ・ワゴンRが5位となっています。

軽の中でも中間に位置するカテゴリーであり、コスト面でみても「ちょうどいい」と感じる方も多いのではないでしょうか。

それぞれ「カスタム系」も充実しているため、高い人気を誇っています。

◯ダイハツ・ミラ

軽5ドアハッチバックタイプのミラは7位にランクインしており、ずっとライバル同士であるスズキ・アルトは第8位です。

ミラにせよアルトにせよ、低価格が売りとなっています。

「居住性よりも生活の足として安くて燃費がいいモデル」といった位置づけだと考えてもらえるといいのではないでしょうか。

とはいえ、最近のこのカテゴリーも居住性は十分にあり、特に運転席・助手席の余裕はかなりのものとなっています。

◯スズキ・ハスラー

一風変わった、SUVタイプの軽自動車であるスズキ・ハスラーは、令和4年3月のランキングでは第10位にランクインしています。

近いカテゴリーとしてはロングセラーのスズキ・ジムニーなどが挙げられますが、ジムニーのようにゴツゴツした印象はありません。

丸みを帯びたフォルムで、幅広い年代に受け入れられているモデルです。

車高の高さも比較的高く、他の軽自動車に比べれば走破性もほどほどに良いなど、万能でちょうどいい、それでいて遊べる軽であるため、人気が高い車種となっています。

まとめ

・維持費が安い
・小回りがきく
・比較的燃費が良い

そんなメリットの多い軽自動車ですから、居住性も高いとくれば普通車よりも魅力を感じる人が少なくないことがわかります。

今後も新しい車種の販売や、現行車種のマイナーチェンジやフルモデルチェンジがされるでしょうが、その度にトレンドが変わっていくことも考えられます。

日々変化していく車種のトレンドも抑えていきましょう。