最近、CMやニュースで自動運転技術について取り上げられることが多くなっています。

今は、まだ人の手を借りないと自動運転ができませんが、近い将来、運転者のいない車が走り回る未来を想像される事でしょう。

しかし、機械も完全ではないということもご理解いただけるかと思います。

そこで今回は、自動運転中に事故は起きないのか、事故が起きた場合だれが責任を負うのか、といったところを見ていきたいと思います。

自動運転の事故

自動運転による死亡事故はアメリカでこれまでに3件起こっています。

 

2016年5月7日には、テスラ車の部分自動運転モードによる死亡事故が発生しています。

この事故はテスラ車の『モデルS』という電気自動車の自動運転モードでハイウエイを走行中、大型トレーラーに衝突して、運転していたドライバーが死亡するという事故です。

 

2018年3月18日には、Uber社による走行実験中の自動運転車が死亡事故を起こしています。

事故の概要は、自転車を押しながら歩いていた歩行者を時速約60キロで走行中にはねて死亡させたというものです。

この事故は、自動運転による公道での走行実験中に起こった事故で、当時運転席には監視役が同乗していました。

この事故が世界で初めて自動運転による歩行者を死亡させた事故と言われています。

 

2018年3月23日には、テスラ車が2件目の自動運転モードによる死亡事故を起こしています。

『モデルX』と言う電気自動車が、高速道路走行中に高速道路の中央分離帯に衝突して運転していた男性が死亡しています。

事故した時はドライバーの責任?メーカー?

自動運転による事故の責任

自動運転中に起きた事故は誰が責任を負うのか?

これは、誰もが考える疑問でしょう。

2018年3月30日時点で政府は、自動運転中の事故については、原則として車の所有者に賠償責任を負わせる方針を決めています

つまり、一般の自動車と同じ扱いとするようです。

また、外部から車のシステムにハッキングなどで侵入されたことが原因により事故が発生した場合は、損害について補償する方針になるようです。

ただし、自動運転のレベルで見ると運転者が車に乗った状態で限られた条件で自動運転を行う『レベル3』までの自動運転が対象になるそうです。

運転席に人が乗らない『レベル4』以上については今後検討することになっているようです。

では、メーカーの責任はどうなるのでしょうか。

現在の方針は車のシステムに明確な欠陥があった時のみ責任を問うことになるようです。

 

しかし、事故原因の解明のために運転記録装置の設置を義務付け、位置情報、ハンドル操作、自動運転システムの稼働状況など様々な情報を記録しなくてはいけないようです。

ハッキングについても政府の救済制度を使い、所有者がシステムの更新など、セキュリティー対策をちゃんとしていることが条件になるようです。

ただ、事故の刑事責任などはまだまだ、きちんとした結論も出てないものもあるようなので注意が必要です。

自動運転技術の今後の課題は?

自動運転技術の今後の課題

自動運転のレベルは6段階に分かれています。

◯レベル0

すべての運転操作をドライバーが行います。

◯レベル1

加速、操舵、制動のいずれかを車の制御システムが行う状態です。

◯レベル2

加速、操舵、制動のうち複数の操作を車の制御システムが行う状態です。

◯レベル3

加速、操舵、減速制動の全てを車が行い、緊急時のみドライバーが対応する状態です。

◯レベル4

完全な自動運転で、特定の条件のもとにおいて加速、操舵、減速制動の全てを車の制御システムが行うためドライバーは不要になります。

◯レベル5

全ての道路状況状態で、自動運転を車の制御システムが行う状態です。

完全な自動運転となります。

 

現在のところ、市販車の自動運転はレベル2の状態でしかありません。

レベル3の制御を行える車もできているようですが、法的な整備もまだ完全ではないため見送られたと報じられているようです。

「自動運転中に事故が起きた時に誰の責任になるのか?」

「誰が損害賠償の責任を取るのか?」

日本だけでなく、少なとも自動車を製造しているメーカーがある国など、世界的に共通した法整備が整う必要があるでしょう。

また、完全自動運転をするには道路交通法の見直しも必要になってくるでしょう。

完全自動運転をするには速度制限や標識表示を読み取って道路交通法に従った走行が前提になります。

今までのようにドライバーの経験や現地の交通の流れを見た判断による速度設定はできません。

そうなると、自動運転の車とそうでない一般の車との速度調整に違いが出てくると思われます。

例えば、高速道路などは現在の法定速度や規制速度を守って走っている車は一部のドライバーだけで、明らかに法定速度や規制速度を超えた速度で流れています。

このような状況の中にきっちり速度を守る自動運転車が紛れてくると、事故が起きることは想像に難くないでしょう。

一般道においても、あまりにも制限速度と実際に走行している速度に差がありすぎて、円滑な交通の流れを妨げてしまうのは明らかです。

このことから、実状にあった制限速度の見直しや道路交通法の見直しが必要になってくると思います。

自動車の技術的なところは既に完成に近いところまで来ているようなので、自動運転車を走らせるための法整備が今後の大きな課題になってくるのではないでしょうか。

まとめ

「自動運転技術で事故は起きないのか?」と聞かれると、限りなくゼロに近づくことは将来的には可能になってくると考えられますが、完全なるゼロは難しいと言わざるを得ないでしょう。

しかし、完全自動運転が実用化される日が来れば誰でも自由に移動ができるようになり、移動が困難で生活ができなくなるということがなくなるため、とても便利な世の中になるのではないでしょうか。