2019年増税によって何が変わるの？

自動車取得税とは、新たに自動車を購入した場合などで、自動車を「取得した人」に対して課せられる税金のことです。

新車だけではなく、中古車を取得した場合でも課せられます。

消費税が国税と地方税なのに対して、自動車取得税は地方税（都道府県税）になります。

税率は、
・自家用自動車・・・3%
・営業用自動車・軽自動車・・・2%
となっています。

1台の自動車を購入するために「消費税」と「自動車取得税」が同時に課せられているため、「二重課税ではないか」と問題になっているのが現状です。

そこで、2019年10月からの消費税10%への増税にあわせて自動車取得税は廃止される見込みとなっています。

消費税が2%上がるのに対して自動車取得税の3%または2%分が無くなる為、「税金が安くなる場合もある？」と思われるかもしれませんが、実はそうでもありません。

自動車取得税の代わりに「環境性能割」が導入される予定となっています。

自動車重量税とは、
・新車取得時
・車検時
に課せられる税金のことです。

「車検証の有効期限分の税金を前払いする」というイメージをもってもらうとわかりやすいかもしれません。

金額は自動車の重量・種類によって変わります。

また、この税金は自動車の「初度登録から年数が13年経過した時」「18年経過した時」に税額が上がるのも特徴で、一覧にすると次の通りです。

◯普通自動車の場合

・初年度〜12年・・・4,100円／年（0.5トンごと）
・13年〜17年・・・5,700円／年（0.5トンごと）
・18年〜・・・6,300円／年（0.5トンごと）

◯軽自動車の場合（重量にかかわらず一定額）

・初年度〜12年・・・3,300円／年
・13年〜17年・・・4,100円／年
・18年〜・・・4,400円／年

最も大きな変化は、次の3つです。

・自動車取得税の廃止
・環境性能割が開始
・自動車税が減税

3%または2%の税金がかけられていた自動車取得税が廃止されると同時に、新たな税制である「環境性能割」が始まります。

環境性能割とは、簡単に言えば「車の燃費達成率によって税率が決まる税金」です。

いわゆるエコカーであればあるほど税金が安くなる仕組みになっています。

税率は次の通りとなっています。

・電気自動車・PHV車・平成32年度燃費基準値+10％達成車・・・非課税
・平成32年度燃費基準値達成車・・・1%
・平成27年度燃費基準値+10％達成車・・・2%
・上記以外の車・・・3%（軽自動車は2%）
なお、2020年9月30日までに登録された車は1%分の臨時的軽減がなされます。
※出典：総務省ホームページより

これまでの自動車取得税に比べて若干条件が厳しくなり、非課税になる自動車以外は据置きか増税になってしまいます。

その分と言えるのかはわかりませんが、毎年課税される「自動車税」は、次の額が恒久的に減税となります。

・～1,000cc以下・・・-4,500円
・1,000cc超1,500cc以下・・・-4,000円
・1,500cc超2,000cc以下・・・-3,500円
・2,000cc超2,500cc以下・・・-1,500円
・2,500cc超～・・・-1,000円
排気量の少ない車ほど減税額も大きいようです。

◯環境性能割にはエコカー減税が適用されない

これまで自動車取得税・自動車重量税はエコカー減税が適用されていましたが、環境性能割にエコカー減税は適用されません。

また、自動車取得税・自動車重量税に適用されているエコカー減税そのものも増税前に終了となる見込みです。

・自動車取得税・・・平成31年3月31日まで
・自動車重量税・・・平成31年4月30日まで

これを過ぎてしまうと、自動車取得税も自動車重量税も減税ではなくなってしまいます。

◯車の買い時は消費税増税前！

結局のところ、車の買い時は「消費税増税前」です。

・環境性能割の開始
・エコカー減税の廃止
・消費税増税

これだけの条件が揃ってしまうと、消費税増税してしまってからでは、かかるコストも増えてしまいます。

車を買い換えようかな、と考えている方は消費税増税前、できれば2019年3月31日までに登録できるように購入しましょう。